(15-3)総事業費と補助金、いくらになりそうか想像してみる

(15)総事業費から補助金、いくらになりそうか想像してみる

③/⑥ 補助金・売り出し戸数・収支ベースの平均単価

全6回シリーズの3回目です。前回②で、千歳烏山の総事業費の想像レンジ(約550億円〜690億円)を出しました。今回は、そこから補助金の額、一般売り出し戸数、そして収支ベースで必要な平均販売価格を計算(想像)します。


補助金はどれくらいか

補助金についても、武蔵小山の実例では総事業費のだいたい2割前後(22%〜25%)が補助金という形になっています。これを千歳烏山の想像総事業費(550億円〜690億円)にあてはめると、低めに見て約120億円(550億円という前提=工事費がこの10年上がらなかった場合)、高めに見て約170億円という計算になります。

売り出し戸数はどれくらいか

パルム624戸の内訳は権利床121戸、事業協力者保有16戸、一般販売487戸。(2017年11月20日付・三井不動産レジデンシャル/旭化成不動産レジデンス共同プレスリリースで確認)、全体の約8割です。この割合を千歳烏山の想像総戸数(約600戸)にあてはめると、一般に売り出される住戸は470戸前後になるかもしれません。
地区総戸数一般売り出し戸数割合
パルム(実績)624戸487戸約78%
千歳烏山(想像)約600戸約470戸同程度と仮定

総事業費から見て、いくらで売らないといけないか

総事業費のうち補助金でまかなえない分は、住戸(保留床)の販売代金で回収する必要があります。単純に「総事業費-補助金」で必要な販売総額を計算し、それを一般売り出し戸数(約470戸)で割ると、平均でいくらの住戸を売らないといけないかが見えてきます。これは当てずっぽうですが。
低めのケース高めのケース
総事業費550億円690億円
補助金120億円170億円
販売で回収が必要な額430億円520億円
一般売り出し470戸の平均単価約9,100万円約1億1,100万円
つまり、どちらにしても、住戸1戸あたり平均で1億円前後(平均価格差は2000万)で売れないと、総事業費と補助金だけでは収支が合わない計算になります。もちろんこれは大小さまざまな住戸をならした平均であり、実際は小さい住戸ほど安く、大きい住戸ほど高くなります。
なお、この「総事業費」は組合自身が支出する調査設計費・補償費・工事費・事務費などの合計で、事業協力者である三井不動産レジデンシャルのようなデベロッパー自身の利益は基本的に含まれていません。デベロッパーは組合から保留床(一般に売る住戸)を買い取って一般の買い手に転売する形が多く、その転売価格と組合への支払額との差額がデベロッパーの利益や販売経費にあたります。次回④で出す販売価格が、ここで出した収支ベースの平均(約9,100万〜1億1,100万円)より高めに出るのは、この差額分が上乗せされるためと考えられます。



次回④では、この原価にデベロッパーの利益を乗せるといくらになるかを計算します。










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